2019年10月23日水曜日

PCディスプレイのTV化

iPadのアプリが使えるようになるという誘いに乗ってMacOS10.15 Catalinaにバージョンアップしたら、古い32ビット版のソフトが使えなくなった。今まで、地デジチューナーの出力をUSBに変換して取り込みソフトを使ってiMacでテレビを観ていたのだが、そのソフトも使えなくなった。ベンダに電話したら32ビットにしか対応していないので、諦めてくださいという回答だった。

でも、テレビが観たい。私はNHKの大ファン。民放ではやっていない良質な映像やドキュメント、教養番組が面白い。NHKに受信料を払う価値は十分にある。スクランブルなどの面倒なことはやって欲しくない。最近、「100分で名著」という番組で西田幾太郎の「善の研究」を観ている。その時間は居間のテレビは娘に占領されているので、自分専用のテレビが欲しいのだ。


小さなテレビを買うことを考えたが、小さいからと言って安いものではなく数万円してしまう。狭い部屋にテレビを置くのも嫌だ。今までのようにパソコンの画面にテレビを映して観ていた環境を取り戻したい。

ふと見るとiMacの隣に使っていないPC用のディスプレイがあるではないか。でも、当たり前だが、入力はパソコン用のRGBだ。地デジチューナーの出力は、赤、白、黄の3本線の NTSC。それなら、これをRGBに変換すればパソコン用のディスプレイにテレビ画像を映し出すことができるのではないか。何でこんな変換機が商品として売られているのかと言うと、ゲーム機をPC用のディスプレイにつなげるためだ。ゲーム機の出力はNTSCなのだ。

早速、Googleで調べてみたら、Amazonで2000円くらいで変換器を売っていることが分かった。ずいぶん安い。ダメ元で注文したら、次の日に届いた。中国製で設定メニューは中国語だが、みごとにPC用のディスプレイにテレビを映し出すことができた。かくして、2000円でテレビを手に入れることができた。地デジチューナーが3000円くらいなので、中古のPC用のディスプレイがあれば、5000円でテレビになるということだ。

インターネットの時代になったが、やはり、テレビを観たい。もの心ついたときにはテレビがあったテレビ世代だからかもしれない。

記憶に残っている最初の映像は衛星通信で送られてきたケネディ暗殺の映像だった。アメリカで起こった事件をリアルタイムで見ることができるテレビはスゴいと思った。その後、初めて人類が月に降り立った時の映像、浅間山山荘を大きな鉄の球で壊す映像、東京オリンピック、力道山、大鵬、藤猛、モハメッドアリ、エノケン、シャボン玉ホリデイ、ひょっこりひょうたん島、チロリン村とクルミの木、ものしり博士のケぺル先生、みんなの歌、お母さんといっしょ、月光仮面、少年ジェットなどなど。最近では、世界貿易センタービルに飛行機が突っ込んで崩れ去る映像、東日本大震災の時のおもちゃのように流される車の映像などが印象深い。

もし、テレビがなくなったらどうなるか。YUTUBEだけで良いのか。ネットでも、テレビらしき映像を観ることはできる。でも、問題は中身だ。YOUTUBEの映像は、
種々雑多で芋煮会の鍋のようなもの。表層的な内容のない垂れ流し映像も多い。今の民放の番組は、そうなっている。私がYOUTUBEで観ているのは昔のテレビ番組だけだ。表層的な動画だけになってしまったら記憶に残る映像というのはなくなるのではないか。思い出を共有できる番組がなくなるのではないか、それは寂しいことである。

テレビという伝達手段からインターネットに変わっても、良質な番組を作る人たちは残って欲しい。そして、面白い番組を作り続けて欲しい。記憶に残る映像を残して欲しい。これは、テレビ世代からの切なるお願いだ。NHKは絶対に潰れて欲しくない。私は、NHKの味方です。

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